苗場のリゾートマンション不動産売却
日本がバブル絶頂期に作られたリゾートマンションが苗場と湯沢には沢山ある。
略してリゾマンって言われたりする。恥ずかしくて口ではリゾマンって言えない。。リゾマン。。
売出し当時、三千万円代だったこの苗場のリゾートマンションを10万円で売り抜け出来た話~。
親から相続してリゾートマンションを持っている人、結構いると思うんですよね。
今、不動産売らないと苗場のリゾートマンションは売れないです。
ババ抜きのババ状態で手放せません。
ところでバブル絶頂期っていつ?
ウィキペディアによると1986年から1991年までのことを差すことが主であると。
資産価値がどんどん上昇していたので資産を持っている人はどんどんお金が増えていく。(不動産関係の社長さんは凄かったみたい)
それが永遠に続くと思い込んでいるのでどんどんお金が使われるそんな時代。
私の親はバブルの時に好景気がこのままずっと続くと(多分)思い込み(実際は聞いていないのでわからない)3000万円台のリゾートマンションを買ってしまったのだ。
当時のパンフレットはやたら「ザナドゥ、ザナドゥ・・」と。
そこには、聖なる河がゆったりと流れ、樹々は繁り、峡谷は美しく、さまざまな草花が咲き乱れていた。
Xanadu(ザナドゥ)壮麗な宮園はフビライ・ハーン(1215~1294)が建設したと言われるプライベートリゾート。
イギリスのロマン派詩人サミュエル・テイラー・コールリッジ(1772~1834)も夢幻性豊かな詩作「クラブカーン」によって美しきザナドゥへの思いを魅せた。
ザナドゥ それは私たちが気軽に出かけることができる。まさしく現実の理想郷である。
ザナドゥってなんだよ、、
凄い謳い文句、これが苗場のリゾマンってやつだ。
バブルが崩壊してから管理費等を払うのが厳しくなり知り合いの会社の人に代りに払ってもらいその会社の保養所として使っていたみたいだ。
当時学生だった私は冬に行くときはその会社の人に使用予約をしてから行かしてもらうって感じで1年に多くて2回行っていた。
当時は苗場スキー場浅貝ゲレンデがオープンしていて歩いていけるスキー場激近物件だった。
苗場プリンススキー場への車で10分位。
リゾートマンション前から送迎バスまでついている。
一番お気に入りだったのが大浴場。広くて解放感があってサウナもジャグジーも付いている。
ビリヤードもあって卓球も。小さいけどちょっとしたジムも。
部屋は角部屋で約80m²の2LDK、もともと高台にたっているので景色はまあまあいい。部屋から苗場プリンスのスキー場の景色も見ることができる。
平成に入って建てられたリゾートマンションだから建物自体もそれなりにいい。
このリゾマンに友人を連れていくとそれなりに喜ぶ。苗場に別荘(リゾマン)があるって。
スキー場で滑ってから大浴場で温まって部屋で宴会。
ホテルに宿泊ではない楽しさが苗場のリゾートマンションがあった。
苗場リゾートマンション「未来永劫続く負の遺産」売れない
私が社会人になってから、管理費等を払っていた会社が廃業をしたのと同時期に200万円で売りにだす。
冬に数回しか使わない贅沢なリゾートマンションの維持費に管理費と固定資産税で年間60万円。
夏は一回も使わない。このリゾートマンションの維持費で結構贅沢な旅行が行けてしまうって考える。
越後湯沢駅前のこのあたりでは一番大きな不動産会社リゾートマンションを多く扱う、ひまわり不動産に売却のお願いをする。
200万円で暫く掲示してもらっても内覧の問い合わせの一つもない。。
ちょうどこのあたりからメディアで湯沢や苗場のリゾートマンション特集がされ「未来永劫続く負の遺産」やら「負動産」とやら言われ始めた。
学生時代はリゾートマンション内の同じ階では賑やかな声が廊下まで響いていたが今やハイシーズンでもひっそり静まり返っている。
当時は大浴場も混雑していて時間をずらして入ってたりしていたが、近年はほとんどいない。
いたとしても年配の方ばかり。
夕方、外から見る明かりもまばら。
静まり返って逆に怖いくらいだ。
苗場の前の通り、国道353号で買い出しできるところはほぼ無くなり、湯沢のスーパーのぐちまで買い出しにいかなくてはならない。
重たいビニール袋を抱えリゾートマンションのエレベーターに乗ると内にずらーと張り出されている〇〇〇号室の〇〇〇管理費滞納3年、別の〇〇〇管理費滞納6ヶ月という警告書。
この張り紙をリゾートマンションのエレベーターを見るたびに売却への焦りを感じた。
早く手放さないと子、孫の代まで未来永劫払い続けなければいけない管理費、共益費、修繕積立費と固定資産税。
ゴミと違い捨てようにも捨てられない。
苗場のリゾートマンションが出来た当時は数千万円したマンション、このリゾートマンションを手放したいと思っても簡単に手放せない。
誰かに買ってもらわないと”捨てられない”のだ。
いってみればババ抜きと同じだ。
湯沢に来るスキー来場者がピーク時の1992年、800万人だったのに対し2018年は230万人。
バブル崩壊から今なお減り続けている。
苗場のリゾートマンションのスキーロッカーの上からはもうスキーの板の先っちょがほとんど見えなくなった。当時はタケノコのようにスキーの板がロッカーの上から出ていたのに。。
誰もスキーの板は置いていないのだろうか。
苗場がもっと賑わっていたころはロッカーの端にあるワックスかけるところは渋滞。ワックスがけ待ちができていた。
しかし近年はロッカーは全ての電気が消され静まりかえり怖い。
もう、今を逃したららリゾートマンションを売却出来るチャンスは巡って来ない。
そう感じたりもした。
ついに苗場リゾートマンション10万円で売却
今、この時期に売らないでいつ売るの、いや売れるの?!って事で苗場のリゾートマンションを200万円から10万円に下げて売りに出した。
同じリゾートマンションの相場を見て10万円で売りにだすのは少し安すぎだからもう少し高く設定しようかなと何回も思った。
1人2人位しか寝れない1Kのリゾマンじゃないので100万、いや60万位かな?って感じで。
シーズン前に売却出来ないといつになるかわからないので最後は覚悟を決めて10万円で掲載してもらった。
すると早速問い合わせがあってトントン拍子に話が進み、リゾートマンションを売却する事ができた。
外国の方が購入し、引き渡しの時は高級リゾートマンションが10万円で買えるなんて夢の様だ、今さら売らないなんて言わないでよ。っていうくらい喜んでいた。
私もこの一生逃れる事の出来ない呪縛と思っていたが売却出来て夢の様だった。
リゾートマンションの今後は?
もう間違いなく最後はゴーストタウンになると確信した。
実際に数十年の間、苗場スキー場&苗場プリンス、苗場浅貝スキー場、苗場のリゾートマンションを見て感じた実体験から感じる。
リフト、ゴンドラの待ち時間、ゲレ食、街、明かり、年齢層から。
湯沢や苗場にリゾートマンションを所有している方で「最近行ってないな~」と思う人は生活スタイルも変わったので今後もあまり行かない可能性が高い。
1万円でも売れない可能性があるので早く売りに出したほうがいい。
タワーマンションも暫くしたら売却したほうがいい。
湾岸のタワーマンションも苗場のリゾートマンションと同じで必ず同じ道をたどると思う。立地は良いので金額を下げればすぐ売れるけど。
湾岸エリアは行くたびに新しいタワーマンションがニョキニョキ建っている。
ステータスと流行りもあって凄い量のタワマン。
首都高を夜走ると何十年もの前、人々が描いていた未来の都市のような感じにも思える。
昔のリゾマンの様だ。リゾートマンションにはゲストルーム、温水プール、スポーツジム、ビリヤードだってある。
現代のタワーマンションは昔のリゾートマンションだ。
30年前バブル期に建てられた苗場のリゾートマンションが現状の姿。
リゾートマンションがブームだったバブルの頃は誰が将来価値が暴落すると予想できただろうか。。
東京都の人口は23年連続で増え続けてきているけど30年後の事は誰にもわからない。
湾岸エリアのタワーマンションに住む人は、なぜか東京出身の人が多くはない。。
これが全てを物語っている・・・